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視野が狭い、欠ける

視野とは、「(片眼で)一点を注視したときに見える範囲」のことを示します。視野異常の測定結果から、目から脳にいたるまでの様々な疾患を想定することができます。

緑内障はその代表的な疾患です。ただし緑内障の初期は視野の障害に気付かず、視野異常を自覚した時にはすでに進行しているとされています(『緑内障』参照)。緑内障では視野検査で特徴的な視野変化がみられます。さらに進行すると視野が極端に狭くなり、視野の真ん中しか見えなくなります。
網膜剥離でも視野異常が起きます。網膜がはがれると、剥離した箇所の視機能は失われ、その部分の視野が欠けてしまいます。下側が見えにくくなったり、上側が欠けたりすることがありますが、その多くで前兆として「飛蚊症:蚊が飛ぶように見える症状」を自覚します。 これら以外にも網膜の細胞が遺伝的に年月とともに弱っていく網膜色素変性や、網膜や視神経の血管が閉塞する疾患でも視野が狭くなったり欠けたりします。加齢黄斑変性や黄斑円孔、視神経炎では、視野の真ん中が暗くなり、症状が強くなると見えなくなることも。脳梗塞や脳腫瘍など、脳の疾患でも視野が欠けることがあります。

加齢とともに、まぶた(眼瞼)が下がることがあります。まぶたをあげる筋肉と皮膚などとの結合が加齢とともにゆるんで起きる加齢性(老人性)眼瞼下垂や、皮膚のたるみなどが原因となる眼瞼皮膚弛緩症など、その原因はさまざま。まぶたが下がることによって視界がさまたげられることから、手術で治療することにより回復を見込むことができます。
視野の異常にはさまざまな原因が想定されます。眼科では視野検査をうけることができます。視野が狭い、欠けているなど感じたら、すみやかに眼科受診を。特に緑内障では、40歳以上で20人に1人が緑内障にかかるとされています。血のつながりのある身内に緑内障の方がいる、また人間ドックなどで眼底の異常を指摘されたら眼科受診をお勧めします。

★姉妹院 丸山眼科医院併設『形成外科』サイトで眼瞼下垂をチェック⇒こちら

視野が狭くなる、欠ける主な疾患

  • 緑内障
  • 加齢黄斑変性
  • 黄斑円孔
  • 視神経炎
  • 網膜剥離
  • 脳梗塞・脳腫瘍
  • 網膜色素変性
  • 網膜動脈閉塞・虚血性視神経症 など